健康と環境へ配慮。植草果樹園の防虫管理

梅雨が終わり暑さが続いている7月の初め、木下街道沿いにある植草果樹園(船橋市藤原3-2-30)に伺いました。同園では、植草学さんが代表を務めお父様と2人で作業をされています。

栽培しているのは、幸水、豊水、秋麗、かおり、あきづき、新高の6種類。

梨園に入るとふだん消費者が見ることがない、小さい梨が。

6cmほどの小さな梨がたくさん実っていました!

この時期になると、10日で1cmほど大きくなっていくそうです。収穫までは、小さいものを落としていく仕上げ摘果の作業があります。

何やら1つ1つの木に白い袋が付いています。
「IPMという考え方を取り入れています」と植草さん。

IPMとは、Integrated Pest Management(インテグレイテッドペストマネジメント)の略で総合的に有害生物を管理すること。植草さんはむやみに防虫剤をまくのではなく、食物連鎖をベースに考えながら害虫管理をしていく、という考えを持って管理をしています。「人の健康に対するリスクと環境への負荷を最小限にし、環境保全を重視することで、消費者に支持される食料供給を実現できます」と植草さんは話します。

ミヤコカブリダニ、スワルスキーカブリダニを白い袋に入れておくことで、防除を怠ると多発するカンザワハダニ、ナミハダニを食べてくれます。完全に排除するのではなく、バランスの良い状態を保っていく。状況に見合った最適な防除対策を実施しています。そのためには、その都度観察し見定めなくてはならないそう。

船橋の梨園の中では一番最初にIPMという考え方を取り入れたという植草さん。よりよい梨園になるために常に調べたり論文を読むこともあるそうです。

植草果樹園の直売所は8月5日から始まる予定。
植草さんは「今年は梅雨明けも早く、たくさん太陽の光を浴びた梨は甘い。楽しみにしててください」と話します。食べるのが楽しみですね!

関連記事

購入はこちら